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FILM

今までに見た映画の感想とか
順番に意味はないです。オススメばかりでもないです。
整理されていなくてすみません。
(画像は所有しているチラシを取り込んだものです)

スリーピーホロウ 06/20/2004
スリーピーホロウ

[製作年]1999年
[製作国]アメリカ
[監督]ティム・バートン
[原作]ワシントン・アーヴィング
[キャスト]ジョニー・デップ、クリスティーナ・リッチ、クリストファー・ウォーケン
[オフィシャルサイト]
http://www.herald.co.jp/official/sleepy_hollow/index.shtml

[感想]
ちょうど、コレを書こうと思っていたら…。
 「6月24日(木)夜9:00〜 木曜洋画劇場(テレビ東京)でオンエア!」
という情報が。
なーーんてグッドタイミング! 今週の木曜日じゃんっ!
そうかー、じゃー見てない方は、ぜひご覧になってください!
(追記:もうとっくの昔に終わりました(^^;)

とりあえず、ネタバレしないようにどんな感じの映画か、とちょっと説明を…。

舞台は1799年のアメリカ。
当時の 「犯罪捜査」 といったら、拷問でムリヤリ自白をさせる、というだけのもの。 ニューヨーク市警の若きイカボッド捜査官(ジョニー・デップ)は、それが全く気に入らない。 彼は「論理と科学」で犯罪を捜査するべきだ、と主張。 …で、市長(クリストファー・リー!特別出演!)に煙たがられて、田舎町の殺人事件捜査へと飛ばされる。 そして、やって来たのが、この映画のメイン舞台スリーピーホロウ。 そこでは、謎の首切り殺人が起こっていた。さっそく「科学的捜査」に乗り出すイカボッドだったが、村人たちは「伝説の首なし騎士」の仕業だと信じて疑わない。 なにをバカな…と思いつつも、ちょっとビクビクしてしまうイカボッド。 と、ある日彼の前に、本当に首なし騎士が現れて…。

ともかく、主役のジョニー・デップがむちゃくちゃイイ! やっぱりティム・バートンとジョニー・デップは最高のコンビだわっ!と感動すること請け合いです。 なんというかですねぇ、可愛いんですよ、とっても。 「科学的捜査」 のために、変な道具をいっぱい持ってきてるんですが、それがまた変だし。 (<実は、この「変な捜査道具を自慢げにいぢくるジョニー・デップ」ってのが一番お気に入りの図だったりして(笑) みょーに似合うんだなぁぁ〜。)  主人公は結構色々な場面で情けな〜〜いことになるんですけど、それがまたイイ。 ホラーとゆーかサスペンスとゆーか、その手の映画なのにユーモアもたっぷりです。 このイカボッドは、下で紹介した「ナインス・ゲート」のコルソとは全っ然タイプの違う役なんですが、でも、どこか愛嬌があるところは同じですね。 うーん、ジョーニー・デップはいい役者です、まったく。 
ヒロイン役のクリスティーナ・リッチも文句なしに愛らしい乙女で非常に良いです。中世風な衣装がまた、大変似合っててキュートです。

この「首なし騎士」の話というのは、実際アメリカでは古典というか…。誰もが知っている伝説なんだそうです。へぇぇ〜。(原作本は本当に有名らしい。) なので、映画もホラーやサスペンスというよりは、むしろ「お話」(ファンタジー)に近い雰囲気を持ってます。 (一番コワイのは現行の殺人事件より、イカボッドの母親についての回想シーンだったりして…) 
映像もおどろおどろしいというよりは「おとぎ話」風な美しさです。 「連続首切り殺人」の話なので、当然首が飛びまくるわけなんですが、この「お話」的な雰囲気のせいか、(はたまた、飛びすぎるせいか…) あまりコワクも気持ち悪くもありません。 (おとぎ話って、残酷なのが多いですしね。) しかし、騎士は出るわ、呪いは出るわ、魔女は出るわ、魔術は出るわ…。 ホントにおとぎ話っぽいんだなぁ〜。 でも、とっても面白いんですよ。 そして何より、近代になりきれない、アヤシゲな中世末期の雰囲気! 個人的には、この雰囲気が最高に好きです。 
ともかく。
サスペンスあり、ロマンスあり、ファンタジーあり。でもって、役者も楽しい。 なかなか上質なエンタテーメントだと思いますです。 自信を持ってのオススメですので、ぜひご覧になってください。 何度も言いますが、 今週の木曜、テレビ東京にて、9時からオンエア
(※追記:だから、もうとうの昔に放映しちゃいましたんです〜(^^; 見た?見た?ねぇ、見た?)
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ナインス・ゲート 06/14/2004
ナインス・ゲート

[製作年]1999年
[製作国]フランス/スペイン
[監督]ロマン・ポランスキー
[原作]アルトゥーロ・ペレス=レヴェルト
[キャスト]ジョニー・デップ 、フランク・ランジェラ 、レナ・オリン 、エマニュエル・セニエ 、

[感想]
下でKAFKAを紹介したので、ちょっと不気味な映画をまた1つ。(傾向は全然違うけど。)
「ローズマリーの赤ちゃん」「テス」「戦場のピアニスト」のロマン・ポランスキー監督のサスペンス・ホラーです。 ……というか…。実際は、サスペンスでもホラーでもないような…。 「ポランスキー」というジャンルの映画、と言った方がいいかも。というくらい、ポランスキー爆発なポランスキー映画です。(<意味わかんないって)

内容は。
ニューヨークで古書ブローカーをしている「本の探偵」コルソ(かなりアコギなヒドイ奴)。 ある日、彼は有名な古書コレクターから、本の真贋鑑定を依頼される。 それは世界的に有名な稀少本、世に3冊しか存在しないといわれる悪魔の祈祷書 「ナインス・ゲート」 だった。 依頼は、残りの2冊と見比べ、その本の真贋をはっきりさせる、というもの。残りの2冊は、それぞれポルトガルとフランスにあり、著名なコレクターが所蔵している、という。 大金を提示されたコルソは、その真贋を見極めるべく行動を開始したのだが、その直後から周りで次々と謎の殺人が起こる。 どうやら、「ナインス・ゲート」には強大な「邪悪な力」を手に入れるカギがあるらしかった。 そして、コルソは どうしようもないまま、「邪悪な力」 に巻き込まれて行く…。

「古書の探偵」 と 「稀少本」 というモチーフがなんといっても魅力的です。 やー、古本というのは、得も言われぬ魅力がありますね。 そして、古書コレクターの超激マニアな世界がまたイイ。 関係者がみんなスっっっゴク変なヤツで、さもありなん、という感じ。 しかも、最初の舞台はニューヨークですが、あとはスペイン、ポルトガル、フランスが主で。 これがまたゴシックな雰囲気満点でイイわけです。 (この 「雰囲気」 はナインス・ゲート最大の魅力の1つ。 古典的な老コレクターの書斎、半地下の古書店、近未来的な蔵書室、中世の稀少本、落ちぶれ貴族の館、朽ち果てた古城…どれも計算されたパーフェクトな雰囲気を持っている…と思います。)

そして、さらなる魅力は、ポランスキー独特の映像美。 オープニングのカッコ良さにまずやられました。いやーカッコいいなぁ〜、うんうん。導入部からオープニングロールへの入り方がまたイイんだ。 
まず、古書コレクターの映像から入って、次に彼の本棚に映像が移り、数々の古書の背表紙(これがイイ感じ!)をカメラがなめて行くんですね。 と、中に、一冊本が抜かれて空いている空間があって。 その 「本一冊分の闇」 にすーーっと吸い込まれるようにカメラが入って行くんです。で、そこからがオープニングロールの始まり。 映像は暗闇の中、どんどん加速。 そして、飛ぶように幾つもの扉(たぶん、9つ)を通り抜けて行くんですけど、その反対側から、白いタイトルロールがこちらに次々と飛んでくる、という趣向で。 (と言っても全然想像できないとは思うんですが) これがもー、美しいこと、この上なし!
その他のシーンもどれも美しいです。 そして、なんてことないのにどれもこれもコワイ映像なんですね。(関係ないちょっとしたシーンがコワイ…)

しかし、この映画、ものすごーーく評判悪いみたいです。「謎解きが陳腐!」 とか 「オチがあれだけなんて、肩すかしもいいところだっ!」 とか 「悪魔とか言ってるクセに、全然オカルトっぽいシーンがなくて中途半端っ!」とか 「ラストの 『その先』 が見たかったのに、がっかりっ!」とか。 「結局、殺したのは誰なのさっ、あの兄弟はなんだったのさっ、消化不良っ!」とか。 だいたいめっちゃこきおろされてるらしいです。
けど。
謎解きって…本当に普通の 「サスペンス物」 なわけないじゃん、ポランスキーだし。とか。「悪魔や魔女が牙剥いたり、白目で襲って来たりしたら、興ざめじゃんっ」 とか。 「あれから先を見せちゃったら、バカみたいじゃん。ってーか、無粋っ!」 「何もかも説明したら、それこそ陳腐じゃんっ」 とか。 自分は思います。 つーか、何もかも言われなくても、だいたいわかるし。 細かい謎は残るけど…あー、アレはあーゆーことなのかなー?…って色々考えるところがまた楽しいんじゃないさ〜。(<なまいき言ってら〜)
確かにラストは 「え?これで終わり?」 という終わり方なんですが、そうかー、でもそうだよな、そりゃー、と納得できるし。 とゆーか、これしかナイだろうっ!って感じです。 それ以上やったらバカみたいだもの。 …って、見てないとわからない話なんですが。 でも、ホントにそうなんだってっ!<うるさいっ

映画全体にずっと緊張感があって、目が離せないですしね。 特になんということのない、細かい演出が緊張感を引っぱっている気がします。 例えば、主人公のコルソ。 彼はヘビースモーカーなんですね。 「主人公がタバコ吸うのはおかしい!」 って評もあるようなんですが、それはもちろんワザとそういう設定にしてるわけでしょうから、なんらかの意図があるはずですよね。 ちょっと考えると、稀少な古書を扱うのが仕事なのに、常にタバコ吸ってるなんて変なんですが、それで緊張感を呼ぶようにわざわざそういう設定にしてるんじゃないか、と思えます。 だって、「世界に3冊しかない超稀少本」 をめくりながら、プカプカやってんですよ。 見ててドキドキしませんか? そもそも、「本」 と 「火」 っていう取り合わせが緊張感を呼びますし。 他にも、タクシーの運転手がやたらにテンション高かったり、とか、もろもろ。 そういうありとあらゆる細かいところにも、監督の 「意図」 が張り巡らされているように感じます。 
 
役者もまたイイんです。 特に主役のジョニー・デップはすごくイイ。 やさぐれてるところもイイし、 でも、メガネかけて古書をパラパラやってるのも似合う。 襲われたり、人が殺されてるの見たりすると、わーーって、逃げてばっかりいるんだけど、その情けなくて、ちょっと笑っちゃうぐらいなところもイイ。 絶妙なバランスですね、ジョニー・デップは。 
他のキャストも非常にぴったりです。 怪しい製本業の兄弟なんか最高です。ちょっとフリークスっぽくてコワイ。でも、やっぱりちょっと笑っちゃう。 怪しいねーちゃん(最重要人物)も、いかにも過ぎるくらい怪しいところがイイ感じ。 「途中でねーちゃんの謎がわかっちゃってつまんなかった。もっと上手く作って欲しい!」 って言う人もいるようですが、 …でも、ねーちゃんの謎は最初っから、あからさまに 「わかるように」 演出されてるんです。 ということは、もともとそういう 「謎解き」 をさせようと思って作られてる映画ではない…ってことじゃないでしょうか。

…って、あらあら、だんだん映画紹介じゃなくなって来ちゃいましたね。まぁまぁ。あらあら。しかも、えらく長々と。 別に 「お気に入りベスト10に入る映画っ!」 とまで思っているわけじゃないんですけども…。あれれ???

まぁ、ともかく、そんなこんなで。
普通の 「サスペンス」でも「ホラー」でもナイけど、面白い映画ですってことで。 一般的な評価は低いんですが、自分的にはかなり好きな映画です。でも、好みの問題なので…。
下で紹介した 「カフカ」 とは違い、ある意味「痛快」ではあるし、そしてある意味 「ハッピーエンド」 と言えなくもない…(<ホントか?)のですが…。 でも、 「最後はすっきりオチをつけたい」 という方には向かない映画かな、と思います。  

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KAFKA 迷宮の悪夢 06/13/2004
KAFKA 迷宮の悪夢

[製作年]1991年
[製作国]アメリカ
[監督]スティーヴン・ソダーバーグ
[キャスト]ジェレミー・アイアンズ、テレサ・ラッセル、アレック・ギネス、イアン・ホルムス

[感想]
「オーシャンズ11」「セックスと嘘とビデオテープ」最近では「ソラリス(リメイク版)」で話題になった、ソダーバーグ監督の初期作品。 KAFKAとは、あの 「朝起きたら虫になっていた」ザムザ君の 「変身」で有名な小説家、フランツ・カフカ。 といっても、カフカの作品を映画化したものではなく、「主人公がカフカ」 な映画なのであります。 もちろんソダーバーグが撮るんだからして、カフカの伝記なんかではなく、不気味なフィクション映画ですが。
これを作った頃のソダーバーグは 「低迷期」 と言われているらしいんですが。(<なので、一般的な評価は低め) 個人的には、ソダーバーグは独特で面白い、と思う時と、イマイチいっちゃい切れてなくてふつー、って時がある気がしていて。 で、コレは面白い方だと思ってます。あくまで個人的な感想ですけど、個人的な。(<あ、逃げたな)

ストーリーは……。

舞台は第一次大戦後のプラハ。 保険会社に勤めるサラリーマンのカフカは、会社勤めのかたわら、夜な夜な妙な小説を書いています。(それが、かの「変身」です。) そんなある日、彼の同僚が溺死。 その死にどうも納得できないカフカ君は、独自に調査を始めます。 しかし、死んだ同僚の恋人によって、アナーキスト(反体制、無政府主義者)達の活動に巻き込まれるハメに。 (アナーキスト達は、官僚社会をテロで破壊しようと画策中) そうこうするうち、すべてのカギは、丘の上に聳える 「城」 にあることがわかってきます。しかし、「城」 へはどうやっても入り込むことができません。 やがてアナーキストたちも消されてゆき、カフカの身にも危険が迫ります。 そして、やっとの思いで 「城」 への潜入に成功したカフカが見たものは…。
「この世には知らなかった方がいいことがある」(カフカの、父への手紙)…。

なんというかもー 「悪夢」 そのものな映画です。 街のシーンはすべて白黒映像なんですが、それがプラハの入り組んだ暗い路地の 「迷宮」 感をますます増幅させています。 城に入ると突然 「カラー」 に切り替わるんですけども、それがまた 「悪夢」 っぽくて…。 なるほど、こりゃ迷宮の悪夢だわ、と思わず納得してしまいました。(<おい) 
「審判」「城」「変身」といったカフカ作品があちこちにモチーフとして顔を出すので、作品を読んでいると、ははぁなるほど、とさらに納得できます。(カフカ自身に詳しいと、もっと「ほほぅ」となるらしい。) カフカ作品もまた 「悪夢」 な感じですしね。 そういった点でも面白い映画です。 ( 「城」の主人公は、結局城へは入れなかったけど、この映画でカフカ自身は城に入れたんだなぁ〜、やったね、リベンジだ、カフカ!とか。<なんだそりゃ)  が、反面、読んでいないとどうなんだろう?とも思います。 なんか暗いし〜不気味だし〜退屈だし〜、で終わっちゃうんでしょうか。 

しかし、映像的には、プラハの街の迷宮的雰囲気と、白黒の光と影が独特の美しさを作り出していて、それだけでもかなり興味深い映画だと思います。 さすがソダーバーグというか。ちょっとただ者ではない感じです。

それに、コワイし、気持ち悪い、といっても、ホラー的なものとは違いますし。 どちらかというと 「ドイツ表現主義」 っぽいでしょうか。 マッド・サイエンティストな 「博士」や、妙にレトロな実験装置なんかもソレっぽいし。 舞台がプラハなこともありますが、 アメリカ映画っぽさはカケラもありません。 イメージは 「戦前のドイツ映画 」ですね。 うんうん。 フリッツ・ラングだ、フリッツ・ラング。 (<もっと、ちゃんと説明しろよっ) そういった雰囲気も面白いです。

ともかく。
万人向けではなく、「大傑作」 でもないと思われる映画ですが、 「表現主義」 的世界が好きな方(または興味がある方)は、一度ご覧になってみてはいかがでしょうか。 
ちなみに、映画にある種の 「爽快さ」 や 「すっきりしたオチ」 がないと許せない方にはゼッタイに向きません。 あと、人体実験シーン等、ちょっとキテル場面もあるので、 「気持ち悪い」 のが苦手な方もヤメといた方がいいかと思います。 (スプラッタ的気持ち悪さではナイですが、 「気が狂いそうな感じ」 の気持ち悪さがあります。)
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「モンソーのパン屋の女の子」 05/23/2004
モンソーのパン屋の女の子 (連作「六つの教訓的物語」より)

[製作年]1962年
[製作国]フランス
[監督]エリック・ロメール
[脚本]エリック・ロメール
[キャスト]バルベ・シュレデール(声:ベルトラン・タヴェルニエ)、ミシェール・ジェラルドン、クローディーヌ・スプリエ

[感想]
こちらはロメール監督、ロメール脚本の白黒短編映画。 22分とやはり短く、ストーリーもわかりやすい恋の鞘当て(?)なのですが…、ゴダールが監督した下記の「男の子の名前は…」と比べると、いかにもロメールらしい作りです。 コジャレた映画というよりは、淡々とした映画ですね。重くもないけど、軽妙でもないし。 「男の子の名前…」 より、もっとリアルな日常の中のドラマ、という感じ。 同じ白黒短編映画で、同じようにちょっとした日常の恋物語、なんですが、比べて見ると両監督の違いがはっきりとわかって面白いです。

内容は。
大学生の「僕」は、毎日道ですれ違う「ブロンド美人」に惹かれています。なんとか声をかけるきっかけを掴もうと、友人と毎日同じ道でうろうろ。そして、ある日、やっと声をかけることに成功し、有頂天。が、しかし。 その後、彼女はパッタリと姿を見せなくなります。 「僕」は諦めきれず、偶然彼女に出会うのではないか、と毎日そのモンソー界隈をウロウロ。 それがいつも夕飯時なので、どうにもおなかが減ってしまう「僕」は、裏道の小さなパン屋で、サブレーやクロワッサンを買うようになります。 ところが、毎日パン屋に通ううち、そのパン屋の女の子がどうも自分に気があるようだと気づき、軽い気持ちで恋の駆け引きを楽しむように。 そして、最後に「僕」はパン屋の女の子をデートに誘うのですが…。
軽い恋物語、なんですけども、結末はなかなか残酷な男心…という感じです、はい。(この辺がいかにもロメール)

横分け髪もきっちりと、スーツにネクタイで、いかにも「アッパー」な感じの「僕」。その彼がサブレーや菓子パンをぱくつきながら街をぶらついている様子が、なんとも可愛い(笑) <おいっ
「僕」を演じているのは、ロメールの親友、バルベ・シュレデール。後にハリウッドで監督になった「バーベット・シュローダー」その人です。 つまり、内輪で役者を間に合わせてるわけですね。 しかも、アフレコの時、彼の都合がつかなくて、別の人が声を当てちゃったらしいです。 うーん、面白い…^^)
ストーリーは、この「僕」の独白で淡々と進んで行きます。 恋する心の内面をセリフで思いっきり説明してるわけなんですが、これが不思議と鬱陶しくない。 映像と独白との相補関係がとてもうまいです。 ここらあたりもまた、ロメールらしいです。
ブロンド美人は、ちょっと知的でセンスのいい都会的な女性。対するパン屋の女の子は、黒髪でちょっと「もったり」した感じの下町っぽい女性。この配役も、ロメールっぽい残酷さを感じます。

短編ながらも 非常にロメールらしい作品、 「モンソーのパン屋の女の子」。 コレ、個人的に結構オススメです。
ただ、短編なので、見ようと思ってもなかなかムズカシイか思いますが…。 しかし、この度 「エリック・ロメールDVD BOX」がシリーズで発売されて、その中に収録されているらしいので、興味がおありの方はぜひソチラを!…………あーー……といっても、BOXじゃあねぇ〜。ちょっと買ってみるってわけにはいかないか…(^^;
 
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ken(gitano)
はーさん、ジタですわ。忙しいのにマメにありがとうございます、フランスネタ楽しみ&大変助かってます、勉強になるもん(<何屋ナンダカ--;)。ナントカして見たいです。あとシモキタにもナニヤラ短編映画館があるの最近知りました。カナダのとかやってるようよ。で、ワタシはこのロメロメシネマがいいな♪でもなによりtop-pageのPragueのマッチラベル欲シ^^.
  HP   (投稿日) 05/24/2004 04:22   編集/削除
lumiale.com >
あら〜、ジタさん。映画への初ツッコミ、ありがとうです。ウレシ♪  でもって勉強だなんてまたまたソンナことおっしゃってからに〜(笑) 忙しいと余計こーゆーことしたくなるんですよ…。(<自滅) シモキタの短編映画館はアレですね、Tollywoodだっけ? 下の「男の子の名前…」はたぶんそこのチラシです。今はアレだけど、そのうちなんか面白いのあったら行くよろしアルです。 で、Prague、イイでしょ^^) ジタさんの好みっぽい。(プラハだし)  でも、さっきジタさんのコメントに気付かず、ランダム表示にしちゃったんで、Prague出るのは3回に1回の割合?になっちゃったかも。あらら。 …中ではやっぱPragueが一番イイと思うんだけど、如何?^^)
  (投稿日) 05/24/2004 16:49   編集/削除
ken(gitano) >
soso..さっき来てブタの伝染病になってたでオノノイタ。でも問題ないっすよ、何度でもリロードしまっせ♪でモチロンプラーグでしょう^^. 先祖がカルレ4世(?)だもんで、ところでカルレってカールでシャルルなんですよね。。英語だとチャールズでしょ、あら格好悪くてかなんな--; ところでトリウッドだ!そーだったそーだった♪でもまともなのは土日だけなんですよ。イヤだなこーゆーの。そんでもって映画の話題ですと今避けて通れないあの「14歳少年」。はづさんツボにはまったヤロ?^^
  (投稿日) 05/26/2004 03:50   編集/削除
lumiale.com >
チャールズもナンだけど、シャルルって〜のもどーもなまっちろい王子様系のイメージがあるがね。(<おい) あー、確か「リカちゃん」のオトモダチで「フランスのシャルル君」っつー王子様キャラの人形があったような…。(<だからっ) って〜か、橋に先祖の名前がついちゃったり中央広場に銅像が立っちゃったりする…ってーのはどんな気分かしらん^^)  14歳少年はイケテルかもしれないとは思うけど範疇外やね。もっとオトナになってから。(<ナニサマ?(笑)) 
  (投稿日) 05/26/2004 22:18   編集/削除

「シャルロットとヴェロニク」または「男の子の名前はみんなパトリックっていうの」 05/23/2004
男の子の名前はみんなパトリックっていうの

[製作年]1957年
[製作国]フランス
[監督]ジャン・リュック・ゴダール
[脚本]エリック・ロメール
[キャスト]: ジャン=クロード・ブリアリ、アンヌ・コレット、ニコル・ベルジュ

[感想]
軽妙洒脱、って言葉がぴったりの白黒短編フランス映画です。(上映時間は20分ほど)  ゴダールの初期作品であって、エリック・ロメールの脚本というスゴイ取り合わせ。 そのためかゴダール映画にしては非常にシンプルでわかりやすく、ロメールにしては大変テンポがいいです。

内容はいたって簡単。 シャルロットとヴェロニクは仲良しルームメイト。今日も放課後リュクサンブール公園で待ち合わせ。 先に着いたシャルロットは、そこで男の子にナンパされ、デートの約束をしてしまいます。 遅れて来たヴェロニクもやはり男の子にナンパされ、デートの約束を。ところが、この男の子、実は同一人物だったのです。 そうとは知らず、部屋に帰って、お互いのナンパ相手について自慢する女の子達。「私の彼の方が上!」「私のパトリックの方がいいもん。」「パトリック?…男の子の名前はみんなパトリックっていうんだったりして!」「あなたのも?」 「でも、私のパトリックの方が素敵よ!」 恋の予感に楽しげな二人ですが、翌日、件のパトリックは二人の目の前で…。

ナンパ野郎でダメ学生のパトリック(ジャン・クロード・ブリアリ)が、ほんとにしょーもないヤツなんだけど、なんだかまったく憎めません(笑) 口説き方も軽妙で笑っちゃう。 女の子二人も、男の子の前ではツッパリ気味なのに、部屋ではキャアキャア嬉しそうにしているのがスッゴク可愛いのです。街角やちょっとした小道具も 「パリの学生気分」が感じられて面白いし、音楽も軽快でとてもイイ雰囲気です。 

まぁ、奥深い映画とはとても言えないんですが (映画史的な意味ではもしや重要なのかもしれないけど…そーゆーのわかんないし〜<おい)、コジャレた映画で楽しいです。
ただ、「コジャレた映画はキライだ! そーゆー映画が好きってヤツはもっとキライだ! けっ!!!」 という向きには絶対ダメな映画でしょうね。 確かに、臆面もなく 「好き!」 って言えるかどうかはびみょーな選択になるだろうな〜、と思います。 (もともとの趣味の問題だけでなく、特に、フランス映画が 「ファッション」 の一部になっている今、「恥ずかしいっ」 「きらいだっ!」…って言いたくなる人もかえって増えてるだろーなーという気がします。それもわかる…。)
ちなみに、私は好きです。<コイツ、さては臆面ないな(笑)  

ともかく 軽妙洒脱 な短編なので、お気楽にシャレた映画を楽しみたい方はぜひ。
今月、スカパー!等の映画チャンネル 「シネフィル・イマジカ」 で放映中のようです。興味のある方はチェック、ぷりーず。
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スーパーマリオ 魔界帝国の女神 05/03/2004
[製作年] 1993年
[製作国] アメリカ
[監督] ロッキー・モートン、アナベル・ヤンケル
[キャスト] ボブ・ホスキンス(Mario)、ジョン・レグイザモ(Luigi)、デニス・ホッパー(Koopa)

[感想]
タイトルを見ておわかりでしょうが、コレはあの任天堂の大ヒットゲーム、コンシューマーゲームの草分けである偉大なる作品、「スーパーマリオ」 の映画版です。そして、チラシを見ていただければわかりますが、実写です。スゴイですね。でもって、ハリウッド映画です。ますますスゴイですね。デニス・ホッパーも出てます。あらまぁ、ですね。

マリオだって?じゃ、子供向けなファンタジー映画なんだろーよ、フンっ!  などと思ったアナタ。間違いです。大間違いです。 これは、しっかりきっぱりずっぱり、の カルトムービー なのです。(制作側はどーゆー思惑があったか知りませんが、実際撮った奴らは確信犯に違いありません、ええ。) ゆえに 「マリオが年くいすぎてる」 とか、「ヨッシー気持ち悪い」 とか「ヒロインがピーチ姫じゃない」とか、「ゲームの映画化で儲けようなんて、バカ」 とか、「グロすぎ」とか「ギャグが笑えない」とか、その手の批判は、私にはどうも的はずれな気がしてなりません。  「くだらないし、ゲームをまったく再現できてナイじゃないか。子供をバカにしてるにもほどがあるっ!子供だましにもなっとらんっ!」 っつー声もよく聞きますが、  そもそも子供を対象にしてる映画なんでしょうか?(だから、制作側の意図はわかりませんけど、監督の意図として)

ストーリーはというと。 倒産寸前の配管工、マリオとルイージの兄弟が、さらわれた恋人を救いに行く話。 実は、地球には地下世界があって、そこには爬虫類から進化した高等生物が住んでるんですね。恐竜もうようよいます。 それはそれで普通に生活がなりたってたんですが、ある時、「クッパ」 なる不気味な悪者が反乱を起こし、権力を握ってしまいます 。 そして、彼は更に地上人類をも征服しようと企み、「地上と地下を融合する」という、特別なクリスタルを手に入れようとします。そのクリスタルを持っているのは、今は地上に暮らしている地下世界の姫。 クッパは姫を捜し出し、地下世界に連れ去ります。 で、その姫ってーのが、ルイージ(弟)の思い人なわけです。 (姫本人は、自分がそんな立場だとは気付いてイナイ。しかも、なぜか考古学者。) さらわれた姫を助けるため、ルックスは冴えないけれど、勇気ある配管工のマリオは、ちょっと頼りない弟ルイージを連れて、地下世界へと続くトンネルに飛び込みます。 幾多の苦難を乗り越え、誇りを胸に進み続けるマリオ&ルイージ。  「お前達、何者だっ!」 「俺たちは配管工だっ!」

「髭オヤジ」 マリオの大活躍には結構胸躍りますですよ。っつーか、大笑いです。 途中、ホバーブーツなるものを手に入れて、ちゃんとびょんびょん飛んでくれますし。(使用時間は長くないですが) イメージ違うってゆーけど、私はピッタリだと思いますね。 だってさ、そもそもゲームのマリオだって、初めて見たときは 「髭オヤジが主役?!」 って衝撃でしたもん。 「髭オヤジがびょんびょん飛んどるで〜?!」 「っつーか、なんでサスペンダーズポン?!」「ってか、キノコかいっ?!」って、突っ込みまくり。 …その割にはハマッてやり込んでたわけですが。 (<いや、「だから」やり込んだんだろーな。任天堂の思うツボだわ。)  あと、ゲームでの設定は25、6歳なんだそーで、巷では「映画のオヤジは年食い過ぎ!」とか言われてたみたいですが、 私にはゲームの方のマリオだって25、6にはとうてい見えないんですけど。  実写化するなら、やっぱこんな感じでしょ。 (気持ち悪い、と大悪評のヨッシーだって、もともとが 「恐竜」 なんだからさ。 実際、気持ち悪いでしょー。だって爬虫類だもん。) ルイージだって、最初見たとき 「なんでこんな情けない顔なんだっ?!」 って思いっきりツッコミましたし。  こういった独特の 違和感 を無視して、そのままお子様向けアニメにされちゃうよりは、こーゆーカルトな方がよっぽど面白いし、笑っちゃうし正解じゃないの?…と個人的には思っちゃいマスですねぇ…。(ただ、気になるのは、こんなどー考えてもアタルはずがないカルトムービー にGOサインを出した映画会社と任天堂ってどーなの?ってこと。 監督にうまいことダマくらかされちゃったんでしょーかねぇ?)

などといろいろ言ってますけど。 まぁ、とことん B級 であることは否めないですので、みなさまにオススメできる映画とはとても言えないです。 心の広いことにかなりの自信がある方 向けってことでひとつ…。 
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赤いブーツの女 01/11/2004
赤いブーツの女

[製作年]1974年
[製作国]フランス/イタリア
[監督]ホアン・ルイス・ブニュエル
[キャスト]: カトリーヌ・ドヌーヴ フェルナンド・レイ ジャック・ウェベール
[感想]
主演はカトリーヌ・ドヌーブ。
監督はホアン=ルイス・ブニュエル
(あのブニュエルのJrらしい)

結構有名な映画みたいだけど、えらいこと変!
当時のあの手のフランス映画にはありがちと言えばありがちで、その点ではまったく期待を裏切らないとは言えるんですが…。この意味不明さは、さすがブニュエルのJrってところなんでしょうか。
三つ子の魂百まで?<チガウっ
子は親の鏡?<全然チガウっ

ドヌーブが「 超能力 を持った女小説家(<は?)」で、彼女を巡って3人の男がアレコレするんだけど…。ロマンス映画とはちょっと言えないよーな。だって、ホント全編通してすごい変なんだもの。

どこもここも変なシーンだらけなんですが、特に一番変だったのは最初の方にあるカフェのシーン。 ドヌーブが本代を稼ごうとして(<なぜそんなに金がナイのか?)カフェに座ってる初老の男に「夢を見ない?」とかなんとか言って100フラン無理矢理払わせるんですね。で、何すんのかと思ったら
バッッッ!!!!ってマント開いて…。
……下はスッポンポンだとゆーー……(笑)
(ヘア丸出し。本物かどーか知らないけど。)
一瞬開くだけなんだけど、それがかえってすげぇインパクト! こりゃやられました。
いえ、これも彼女の超能力の一部らしーんですけどね。(一瞬だけスッポンポンになる超能力っていったい……)

ちなみに、コレがきっかけで、その初老の紳士(大富豪)が彼女をコッソリつけまわすようになり、それがシュールなストーリーの発端になってるんで、大事なシーンなわけなんですが…。しかし、この映画、公開当時はきっと話題騒然だっただろーな、このシーンのおかげで(笑)

けどまぁ、なんだかんだ言って結構面白い映画です。
途中から舞台が大富豪のお屋敷に移って、さらにシュールな展開になるんですが、それがちょっと「館モノ映画」のよーな雰囲気でもあったりして。 出てくる男達も、ヨーロピアンヒッピー臭い芸術家、インテリでオシャレな出版業界人、ヒマもてあました大富豪の老人、と、なにやら素敵な三つ巴。屋敷のあやしい家政婦オバチャンなぞも大変イイ味出しております。このいかにもな雰囲気は嫌いじゃないな〜。そゆのが好みな人は見てみてもいいかも、です。
てゆーか、ドヌーブってば、やっぱすっごい綺麗なんで〜、
「マントばっっっ!!!…で、すっぽんぽん」だけでも見る価値アリ! <てめーはっ
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ワンダーウォール 01/11/2004
ワンダーウォール(Wonderwall)

[製作年] 1969年
[監督・脚本] ジョー・マソット
[キャスト] ジェーン・バーキン ジャック・マクゴーラン
[備考] 音楽は元ビートルズのジョージ・ハリスン
[感想]
研究のことしか頭にない、変わり者の堅物大学教授。日常生活にはまるで関心がなく、アパートのお部屋もめっちゃくちゃ。ところが、ある日お隣に超美人モデル(ジェーン・バーキン)が引っ越して来た。 たまたま壁に空いていた穴からお隣を見てしまった教授、彼女の美しさにすっかり虜になってしまいます。それからは毎日「覗き」に夢中。壁に穴は開けまくるわ、仕事には行かないわで、もー大変。穴の中では、超おサイケな光景が繰り広げられて、これまた大変。教授の頭の中も妄想で、激烈大変。そんなある日、彼女にトラブルが…
てなストーリーです。

なんとも「おサイケ」でLSD感たっぷりの映画。ジョージが音楽ってところが、またそれっぽいでしょ? はっきり言って、ストーリーなんてあってナイよーな映画なので、おバカな「60年代おサイケ」をひたすら堪能しましょう。 しかし、なんで穴からあそこまで「おサイケ」なモンが見えまくるんでしょ。アパートのハズなのに。

こーゆー映画に免疫ない人は「気が狂いそう〜っ」って思うかも知れないので、ご注意ください。
まぁ、いちおう、ハッピーエンドだし、お気楽に観れますが。 ジェーン・バーキンがすごい綺麗だから、それだけでもオススメかな。 けど、彼女もトコトンおサイケなんですけどね(笑)

こんなん、超マイナー映画よね、いくらジェーン・バーキンでも…。  と思ってたんですが、こないだ映画グッズ専門店行ったら「Wonderwall」のTシャツ売ってまして、超びっくらしました。驚きすぎて、もうちょっとで買うところだった。あぶない、あぶない。  でも、次行ったときまだ売ってたら買っちゃうかもな。 と、思ってる私は、やっぱ、バカですか?おサイケですか?

(追記:……買いました…<おバカ)
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赤い風船 01/10/2004
赤い風船

[製作年]1956年
[製作国]フランス
[監督]アルベール・ラモリス 
[キャスト]: パスカル・ラモリス
[感想]
かなり有名な短編映画ですが、ご存じでしょうか?

小さな男の子が、ある日大きな赤い風船を拾って「ともだち」になります。男の子は風船を持って路面電車に乗ろうとしますが、風船と一緒では乗れません。しかたないので、歩いて学校へ行きますが、風船を持っては入れないので、用務員にムリヤリ預かってもらいます。学校が終わると、また風船を持って帰路へ。 途中雨が降り出し、男の子は傘を持った人たちに頼んで、濡れないように次々と傘に入れてもらいます。(自分をでなく、風船をね) そんなに大事に持って帰ったのに、家に着くと母親(多分)が風船を窓からポイと捨ててしまうのです…。

と、ここまではいいでしょう。普通です。普通ですよね? 「風船をお友達だと思っている、ほのぼのとした子どもの話かな」と思いますよね?
ところが、です。

窓から飛ばされたはずの風船は、いったん上へ飛んで行くものの、ふわふわと漂って、また男の子の窓に帰ってくるのです。(<気体の比重などは、この際問題ではない) 喜んで風船をこっそり家に入れてやる男の子。 そして、翌日。 学校へと向かう坊やのあとを、風船は「自分の意志」でふわふわとついていきます。さぁ、ここからが、本当の「赤い風船」と「坊や」の友情と冒険の始まりなのです。

可愛らしいファンタジー?  はぁ、そうかもしれません。 でも…。ふわふわと意志を持ってついてくる赤い風船はかなり 「コワイ」 です。 なんとゆーか…オカルトちっくです。 もしや、プリズナーNo.6のゴロゴロ転がる球体は、この映画にヒントを得て作られたのじゃないだろーか?オレンジ警報! …と言いたくなるような不気味さです。<んなこたーナイだろう

特に、ラスト。悪ガキ共に割られて、風船がしぼんで行くシーンが…めっちゃコワイ。 割られた風船は、吸血鬼ゴケミドロですか、みたいな「ぐにょーっ」とした質感で、思わず「ひえぇ…」と目を背けたくなるんですね。<言い過ぎだっつのっ (ほんとだって、少なくとも私にはそーなんだってっ!)

しかも、その瞬間、まるで、割られた赤い風船の復讐をするかのように、パリ中のあらゆる所から、風船たちが集まってくるんですよ。 子どもや風船売りの手を離れ、アパルトマンや店の窓から、続々と限りなく、色とりどりの風船が漂って来るんです。 ふわふわふわふわふわふわふわふわふわふわ………こ……コワイぃぃぃぃっ!!!!!  (いや、実は復讐に来るわけじゃもないんだけど。 でも、 あたしゃ〜てっきり悪ガキ共をやっつけに来たのかと思ってゾッとしたデスよ。)

たぶん、本当は「子どもと風船の可愛いファンタジー」だ、と思うんですけどもね。思うんですけど……こわい。そこはかとなくこわいんです。 これは狙いか?監督の狙いなのか? <チガウと思うぞ(てめーがおかしいだけだっつのっ)

それはそれとして、この「意志を持つ風船」の特撮は結構良くできてます。この時代に、いったいどうやってこんなにうまく撮ったんだろう? 他の色を抑えめにして、風船の赤だけが目立つようにしてあるのもすっごくイイです。 おっと、それに。 この映画、ほとんどセリフがナイんです。34分と時間も短い。 シンプルだけど、とてもとても良くできた映画なのでした。 ああ、やっぱり名作と言われるだけのことはあるなぁ…。スッゴクこわいけど。<だからっ
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去年マリエンバートで 01/10/2004
去年マリエンバートで

[製作年]1960年
[製作国]フランス/イタリア
[監督]アラン・レネ 
[キャスト]: デルフィーヌ・セイリグ ジョルジュ・アルベルタッツィ サッシャ・ピトエフ
[感想]
うをーーーーーーーーーーーー! ………前衛っ!
最近、機会があって再度見直したんですが…あまりに昔に見たんで、ここまでスゴイ実験映画だったことは忘れてました!

凝りに凝った白黒映像に、地を這うようなパイプオルガンの音色。
「絨毯が足音を吸い込み、自分の足音さえも耳に届かない。
 廊下を石畳のように歩いて行く。鏡と円柱と。彫刻に飾られた扉。
 一連の扉。廊下を歩いていく。回廊を。渡り廊下がある。
 大理石、括り板、黒い絵、鏡と、円柱と。扉。一連の扉。
 客間へと続く廊下。沈黙。客間には誰もいない。
 廊下を歩いていく。…」(<ちょっとアイマイだが、こんな感じ)

呪文のように限りなくえんえんとリフレインされる男の独白。
えんえんえんえん。これでもか、と繰り返される。
豪奢で陰気な大ホテルの廊下が、歩く男の視点でえんえんと映される。えんえんえんえん。これでもか、と映される。

もう、この冒頭シーンからして「大前衛」。「うをっ!参りました…」と言うしかありません、はい。

えんえんと廊下を巡って、映像は陰気なホテルの陰気な広間に辿り着く。
そこでは影のような客達が、陰気な演劇を見ている。
人形のように、亡霊のように、舞台につっ立っている男女。
流れる声は芝居のセリフか? 歩く男の幻想か?

突然、幕がおり、ざわざわ動き始める客たち。
が、カメラが止まるとその場に凍り付く。
そして、カメラが動き、またざわざわと会話を交わす。
これはなんだ? いや、そもそも、いったい彼らは誰だ?
夏の社交場にいる、ヒマを持てあました上流階級?
それとも、誰かの幻想が生み出した影なのか?

そして、歩く男が1人の女に言う。
「去年マリエンバートでお会いしませんでしたか?」

憶えていない、と言う女。
会ったはずだ、と言う男。

実はこの映画、簡単にいえば、全編、この会話だけで成り立っていると言ってもいい映画なのです。

男は「去年の記憶」を絶えず女に語りかけ、
女は「憶えていない記憶」を次第に作り出すようになる。
現在の話と去年の回想の境界が次第に曖昧になり、同じ場面が、これでもか、と繰り返される。映画を見ている方も、どれが現在でどれが回想か、どれが現実でどれが幻想か、すべての境界が曖昧になり、最後にはすべてが幻想のように思えて来て、ぼんやりとしてしまう。
出てくる人物には名前もなく、その立場もわからない。唯一わかるのは、女には夫がいるらしいこと。夫は妙ちきりんなゲームを繰り返す。必ず勝つことができるゲーム。そして、件の男は、女を夫のもとから連れ出そうとしている。この陰気なホテルから逃がすために。「去年の約束」を果たすために。だが、すべてが曖昧で、人々はまるで影のようだ。

などと、いちおう書いてはみたものの、ともかくも、この映画、登場人物に感情移入することを、完全に拒否しているし、あらすじを語ることもできず、たとえできたとしても、何の意味もない、という、まったく、厄介きわまりない映画なのでした。 ただ「見る」しかない。もう、ホントにそれ以外ないのです。

もんのすごい傑作っ!!!
とも言えるし
もんのすごい退屈な映画!!!
とも言える。

でも、一番ぴったり来る感想は。

「わけわからん。」 

これにつきます。(いい意味でも、悪い意味でも)

ただ、映像の美しさは素晴らしい。これだけは誰が見てもはっきりとわかるでしょう。どのカットをとっても、そのまま「スチール写真」になるくらい完璧。こんなに綺麗な白黒映画、見たことナイ。その点でも、もんのすごくもんのすごい映画です。

あ、……書いてるウチになんかだんだんDVD買いたくなってきたかも…。もしかして、この映画、気に入ってるのか?自分…。<好きなのかどーかさえ、よくわからなくなってるらしー。
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